2020年度

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2020年度 新任教員の紹介

             海洋システム工学分野 教授  橋本 博公(はしもと ひろただ)  

  海洋システム工学分野の教授に着任しました橋本博公です。2005年に大阪大学工学研究科船舶海洋工学専攻で学位を取得し、大阪大学工学研究科の助手及び助教、アイオワ大学IIHRの客員研究員、ナント中央理工科大学LHEEAの客員研究員、神戸大学海事科学研究科の准教授、神戸大学海洋底探査センターの准教授を経て、4月1日付で採用されました。2014年からは、国際海事機関IMOのSDC小委員会にて日本代表団を務めています。専門は船舶海洋工学で、荒天下での強非線形船体運動予測、スパコンを用いた強非線形自由表面流れの数値計算、深層強化学習による船舶の自律化研究、水中探査機を用いた海洋底探査などに取り組んできました。日本は世界第6位のEEZを有しており、更なる海洋エネルギー利用や海底資源開発のための研究が求められています。海洋資源エネルギー工学分野における研究開発の拠点化を目指すとともに、国際舞台で真に活躍できる学生の輩出に努めてまいります。

 

 

            電子物理工学分野 助教  播木 敦(はりき あつし)

  4月より電子物理工学分野のテニュアトラック助教に着任致しました播木敦と申します。2016年に大阪府立大学の工学研究科で学位を取得し、欧州の研究機関で博士研究員を4年間チェコ科学アカデミーで1年間、ウィーン工科大学で3年間)勤めて、この度、大阪府立大学に戻って参りました。専門は第一原理計算を用いた電子相関系の理論研究で、高エネルギーX線分光の理論解析による物性評価にも力を入れています。学生時代の9年間を過ごした愛着のある大阪府立大学で、研究・教育ができることに喜びを感じています。物性理論から物質合成、分光実験、デバイス開発など多岐にわたる最先端の研究が行われている大阪府立大学で、他の先生方と交流・連携させて頂き、新しい研究テーマにも取り組んでいきます。学生には、最先端の研究を楽しみながら高度な物理・数学の知識を習得して、産業界・学術界の多方面で活躍してもらいたいと考えています。

 

 

            電気情報システム工学分野 助教     江 易翰(ちゃん いはん)

  4月より電気情報システム工学分野・知的情報通信研究グループに着任しました江易翰です。2017年に国立台湾大学の通信工学研究科で博士(工学)を取得し、日本の国立情報学研究所のアーキテクチャ科学研究系に特任研究員として2年間勤めてまいりました。これまでの研究では、主にヘテロジニアスネットワークにおけるエネルギー消費の削減技術(基地局スリープ制御・多地点協調送受信・再エネの利用・ワイヤレスキャッシングなど)、エッジコンピューティングのタスク処理技術(オフロード・スケジューリングなど)に関するテーマを研究していました。本学においては、高速大容量・低遅延・多接続な次世代のモバイルシステムに向けて、ネットワークの通信や計算資源を効率的に配分することを目標として、数理最適化や機械学習に取り組んでまいります。これから、大阪府立大学の研究・教育に貢献できるように努めたいと思います。

 

 

            応用化学分野 助教  鈴木 直弥(すずき なおや)

  4月から物質・化学系専攻 応用化学分野のテニュアトラック助教に着任した鈴木直弥です。名古屋大学大学院理学研究科物質化学専攻にて学位を取得し、その後2年間、国立研究開発法人理化学研究所で基礎科学特別研究員として勤め、この4月から本学でお世話になっております。この間、励起状態で特異な構造変化を示す発光性色素と、動的共有結合挙動を示す有機ジラジカル化合物に関する研究を行い、機能性有機色素の研究において研鑽を積んで参りました。本学においては、高度量子化学計算と有機色素化学の知識を融合させることで、これまでにない新規機能性色素の開発を目指します。学生が科学により深い興味をもつことができ、より研究活動に集中してもらえる環境を作り上げていきたいと思います。まだまだ至らぬ点が多々ある身でありますが、成長し続けられるよう精進いたしますので、何卒よろしくお願いいたします。

 

 

            化学工学分野 助教  沖田 愛利香(おきた えりか)

  4月に化学工学分野・環境エネルギープロセス工学グループの助教に着任いたしました。2016年に同志社大学大学院理工学研究科で学位を取得し、日本学術振興会特別研究員、同志社大学理研究開発推進機構及び理工学部の特別任用助教を経て、本年度より大阪府立大学でお世話になっております。研究に関しては、生物が持っている機能や動きを模倣するようなベシクルの設計を目的として研究活動をおこなっており、濃度勾配や化学反応から刺激を受けることによってサイズを維持しながらダイナミックかつ持続的に運動するベシクルに着目しています。
今後、これまでの研究をベースにしつつ積極的に様々な分野にチャレンジし知見を広げることで自身の研究分野を深めていきたいと思っております。
また、このような教員としての研究活動が、学生さんたちが自信をもって社会に踏み出すための一助になれば幸いと存じます。宜しくお願い申し上げます。