量子放射線工学分野

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医療・工業・農業分野など、活躍の場はさらに広がっています。

量子放射線工学は、原子力工学分野の基盤であり、さらに発電以外の様々な分野で応用利用されている高度な科学と技術が融合した学際領域です。
21世紀の製造業・医療・食品・環境等を支える量子放射線の広い活用分野は、原子力発電を上回る巨大な経済規模を誇り、これなしでは持続可能な社会の発展を考えることはできません。

量子放射線工学分野ではこのような産業や科学の重要な基盤をなす研究を行い、先端科学である量子放射線の知識を広く有し、高い倫理観をもって社会に貢献できる人材を育成します。

他大学にはない各研究施設での実地研修が充実。
将来、量子分野のリーダーとなる高度な専門家を育てます。

総合科学である量子放射線工学は、物理・化学・機械・電気・物質・材料・情報などの先端技術の上に立脚し、その扱う領域は極めて広く、工学の多くの分野の先端的な科学や技術が融合した高度な学際分野です。X 線検診、がん治療、滅菌殺菌など医療分野や非破壊検査、超微細加工、半導体技術、高分子重合などの工業分野、品種改良などの農業分野において広く活用されており、その経済規模は今日では数兆円に達するほど大変大きくなっています。
加速器から得られる荷電粒子ビームや二次ビームとしての放射光や中性子線、各種放電プラズマなどの量子ビームは、今日の最先端の科学研究分野でもなくてはならないツールとして積極的に利用されています。

またエネルギー分野でも、より安全に原子炉を運用するために必要な材料の開発や、将来の究極のエネルギー源である核融合炉の材料開発、核融合プラズマなどの研究に、量子放射線工学は不可欠です。

本分野においては、大学の施設としては群を抜いて日本最大規模のコバルト60の照射場、長年継承された加速器、他大学にはない大規模な放射線関連施設と安全管理技術、日本の大学で最高レベルのクリーンルーム施設を教育研究に活用して、量子放射線と物質との相互作用の素過程を解明し、関連施設を活用した実地教育・研究を実践すると共に、現代の科学技術において重要な量子放射線工学分野の人材を育成します。
高い専門性が求められる放射線、量子ビームの高度利用、放射線取扱施設の安全運転・維持管理やその監督・指導を行うための深い学識及び卓越した能力を培い、広く社会とかかわり安全とその文化の構築に不可欠な人間性や高い倫理観を基に、放射線関連産業や安全規制行政機関などで指導的役割を果たすことができる高度専門技術者、研究者の養成を行います。

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水中で青白く光るコバルト60線源

加速器を使った実験の様子

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寒天培地を用いた放射線損傷菌の生存数測定

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クリーンルームは微細加工等を行うごみの少ない実験室です。

 

研究グループ等と教員構成

研究グループ 教員
環境計測科学 宮丸 広幸 [教授]
伊藤 憲男 [助教]
量子線材料科学 梅澤 憲司   [教授]
堀   史説    [准教授]
小嶋 崇夫 [助教]
量子線化学生物学 古田 雅一 [教授]
田中 良晴 [准教授]
清田 俊治 [助教]
朝田 良子 [助教]
量子ナノ材料科学 川又 修一 [教授]
津久井 茂樹   [准教授]
放射線安全管理学 松浦 寛人 [教授]
秋吉 優史 [准教授]

 

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